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IPv6のIPアドレス数はどのくらい多いのか

2008-12-07 01:07

IPとはインターネットプロトコル(Internet Protocol)のことで、インターネットの中核の技術です。ネットワークに参加している機器に割り振られる「IPアドレス」という言葉は、ネットワークに詳しくない方も聞いた事があると思います。

現在主流のIPのバージョンは4であり後継バージョンは6であることも有名です。それぞれ、IPv4(あいぴーぶいよん)、IPv6(あいぴーぶいろく)などと呼ばれています。

私のような業務アプリケーション開発を主にしているSEでもIPv6をよく見かけるようになりました。 家庭用のブロードバンドルータにも搭載していたり、Windows XPやVistaでも普通にIPv6を設定できます。しかし、未だに使用したことがありません。

かなり前からIPv4のIPアドレスが枯渇しそうだと言われておきながら、なかなかそのような状況になっていません。といいつつも、いよいよもうすぐ無くなるという話もチラホラ耳にします。
以前、社外のネットワーク研修を受けた際に講師の方がこの話題を取り上げていましたが、DHCP等のIPの動的割り振りやNATやIPマスカレードなどのアドレス変換技術が普及してIPアドレスが減るペースが落ちた事が、なかなか枯渇しない理由の一つだとその時にはおっしゃってました。
とはいっても地球の石炭や石油と一緒でいずれ無くなるだろうと思われるIPv4のIPアドレスですので、本日は後継バージョンのIPv6に関して少し書いてみたいと思います。

IPv6のIPアドレスはどのくらい多いのか

IPv6の仕様に関してはあらゆるサイトで説明されていますので、その辺は他のサイトにお任せして、月並みな話ですが現状のIPv4と最も大きな違いである数に関して比較してみたいと思います。

IPv4 232 4294967296個 約43億個
IPv6 2128 340282366920938463463374607431768211456個 約340澗(かん)個

それぞれの仕様上、定義できるIPアドレスの数は上記の表の通りとなります。 IPv6となると澗(かん)という聞いた事の無い桁が出てきます。兆という位の次は京(けい)というのは聞いたことがありますが、澗(かん)はその京の5つ上の位になります。

私が初めてIPv6の存在を知った当時に、新しいIPは地球上で人間が目に見える全ての物体に対してIPアドレスを割り振っても十分な数であると聞いた事があり、その時のインパクトが大きくて未だにその話は覚えております。

地球上で1cm四方で割り振れるIPv6のアドレスの数 実際IPv6は、地球の表面積1cm2当たり約6670京個のIPアドレスを割当てることができます。
※京(けい)は兆の次の位
つまり地球上の目に見える全ての物体に対してIPが割り振れるというのは本当で、 いやそんなもんではく地球上の全てのチリやホコリにIPを振っても十分だということです。

なぜIPv4の次がIPv6なのか

よく疑問に思うこととして、IPv4の次がv6で一体"v5"はどこへ行ってしまったのかという事です。実はIPv5もちゃんと存在しています。
IPは実験的に開発されたプロトコルでも、そのバージョンが割り当てられます。 つまり、IPv5は実験的なプロトコルで実用化されずに終わってしまったプロトコルということです。 具体的にはIPv5はST-II(stream protocol-II)という音声や動画を電送するためのプロトコルのようです。

IPv6はいつごろ生まれたのか

IPv6の原案が固まったのは1995年末、その後実用化に向けて動きが本格化したのは1998年ですので、その頃から既に10年以上前経過していることになります。
ちなみにIPv4は考案されたのが1970年代ですので、既に30年以上経っても現役バリバリの恐ろしい技術です。
※TCP/IPというプロトコルはもはや芸術と言っていいほど素晴らしいプロトコルであり、個人的に感動した仕組みがいくつかあるのでそれは別の機会でご紹介したいと思います。

現在の最新バージョンは

IPは実験的に開発されたプロトコルでも、そのバージョンが割り当てられると先ほど言いましたが、 実はv7、v8、v9も同じように割り当て済みです。 つまり、IPv6の後継バージョンはIPv10以降になる見込みとなります。

十分なIPアドレスの数は時代によって変わる

宇宙に飛び出した人類に必要なIPアドレスの数は想像を絶する IPアドレスの数は、IPv4が生まれた当時の状況では40億個で十分と考えられていただけに、 それを踏まえると340澗(かん)個という数が将来ずっと十分であるかは分かりません。 少なくともIPv6が現役の間はこの数で十分でしょうが、その先の未来では十分なIPアドレスの数は時代によって変わってくるのは当然です。

今の私たちの感覚ではIPv6のIPアドレスは無限に近い数です。上記では地球の表面積を例に表現しましたが、 現代のインターネットを中心とした科学技術のレベルでは地球を舞台にするのが適切だからです。

しかし人類の科学技術がずっと発達した未来、例えば医療のナノテクノロジーが更に進み、また宇宙開拓時代に突入している時代には必要なIPアドレスの数は想像を絶します。

このような考えは、1994年エープリルフール発行のRFC1606で取り上げられています。
※RFC1606ではIPv6ではなくIPv9に関しての話ということになっています。

RFC1606 「IPバージョン9の利用の歴史的概観」 : 原文  日本語訳

エープリルフール等に発行されるRFCはジョークRFCと呼ばれ、他にも沢山あり結構内容が面白いので、また別の機会にでも取り上げたいと思います。

Posted by T.S

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